先輩の彼女にしてもらいました
「何ひとつ、俺は先輩にかなうところなんてありません。だけど、気持ちなら負けてないつもりです」

くっ、こいつ口の減らないやつ。女の子みたいに可愛いらしい純真無垢な顔をしているけど、中身は結構熱い男だったんだな。

「時田は、告白しないの?彼女に」

「先輩は余裕っすね、敵に塩をおくるってやつですか?」

え?今、なんか難しいことわざみたいなことを言ったか?時田。

「俺は告白はしません。あともう10センチ身長が伸びて先輩が3月に卒業したら、するかもしれないけど。今は友達でいいです。友達だったら、まだ彼女の傍にいられますしね」

「・・・・」

とんでもないことを言ってニッと笑う時田に、俺はただただ驚いていた。
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