響くんとは付き合いません!!



「ちょっとなんなんですかっ!」



ほとんどひとどおりのない4階の廊下まできて、早瀬くんの手を振り落とす。



「強引すぎます!なんでこんなことするの!?もう授業はじまるじゃないですか!」



なにがしたいんだ、早瀬くんは。

私をこんな場所につれてきたりなんかして。



すると振り落とした手が、また私の右腕を掴んできた。



「なにアイツ」



私を見おろす目も、右腕を掴む手の力も、強い。

早瀬くんが怒っているのは明らかだ。



「なにって……クラスメイトの九折くんです」

「んなこたぁ知ってる。俺がいいたいのは、アイツとどういう関係ってことだよ!」



射るような強い眼差しから、たまらず目をそらす。



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