響くんとは付き合いません!!



「今は満瑠だけだから。他の子なんてどうでもいいし、視界にも入らないんだよっ!」



私の両肩を掴み、グラグラと揺する響くんは必死の形相だ。

その焦った顔を見ていると、怒りも呆れも消えてなくなって、なぜだか笑いがこみ上げてきた。



「ぷっ……ふふふふっ。響くん、めちゃくちゃ必死になってますね」

「なっ、なに笑ってんだよバカ!お前が嫌いとか言うからじゃねぇかっ」

「ふふふ、冗談ですよ」



私が響くんのこと、嫌いになるわけないじゃないの。



そりゃあたしかに、チャラいところは好きじゃないけどさ。

でも、いいところがたくさんあるってことを知ってるんだもん。



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