はつ恋の君をさがしてる
「お前が悪いに決まってる!本当に高嶺ははさぁ~仕事は完璧なくせに……なんで女の子の気持ちはわかんないかなぁ~?」

相良先生は本当に困ったって顔で高嶺さんをソファーに引き戻して無理やり座らせた。

「わかってるよ!俺だって情けないとは思ってる……」
うなだれる高嶺さんに相良先生が苦笑いしながら私を見る。
「許してやって?こいつ口悪いし女心に疎いし、どうにも困ったヤツだけど鈴加ちゃんとは真剣に向き合ってると思うし、頼むよ鈴加ちゃん。こいつ、鈴加ちゃんが心配で電話かけてきてさぁ~ぼくちゃん徹夜明けだってのに夫婦で駆り出されたんだよ?僕たちに免じて今回は許してやって?」

相良先生はそう言うと高嶺さんの頭をその手で押さえつけて頭を下げさせ、自分まで一緒に下げる。
私はそれをあわてて制して自分も頭を下げた。

「こちらこそすみません。私達のケンカに巻き込んでしまって……。私達全然会話が足らなくて……だからわたし……些細なことが気に障っちゃって…」

本当にまだ同居は始まったばかりで、なんであんなことくらいで腹が立ったのか?
今思い直しても恥ずかし……。

「大丈夫ですよ!私達夫婦だって一緒に暮らして大分経つけどケンカなんかしょっちゅうしてます!そうやって解りあっていけば良いんですから気にしないで、これからも私達に出来ることならいつでも頼ってくださいね?」

実咲さんの言葉にほっとして涙が溢れてしまう。

私はそのまま実咲さんに背中を撫でてもらいながら泣いた。
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