初恋の君と、最後の恋を。

「い、今の発言に特別な意味はなくて、純粋に…」


「くっ」


もごもごと付け加えた言葉に、先輩は吹き出した。


思わぬタイミングで白い歯を見せて笑う先輩が見れたことに、驚き、
そして胸が締め付けられる。

そんな顔して笑うなんて、反則だよ。


「さっきの発言は男を喜ばすだけだよ」


やっと笑いがおさまったのか、緩めた表情を引き締めた先輩は私の耳元で囁いた。



「君に覚悟があるなら、いつでもおいで」


「なっ…」



耳元でリアルに響く低音ボイスにめまいがした。

録音して何度も聞き返したい。

寝る前に聞いたら黒瀬先輩が夢に出てきてくれそうな気がするーーそうじゃなくて!


「くっ、くく…」


反論する前に先輩は再び笑い出した。


「君は面白い子だね」


この状況では褒め言葉として受け取れない。


「からかいましたね?」


「ごめん。君の反応が可愛くて、つい」


「か、可愛い…?」


今度こそ本気で倒れてしまいそうだ。

いったいなんなの!?
先輩ってこんな軽い感じの人だった??


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