愛されたい、だけなのに。〜卒業から少し経ったお話〜



「俺はとりあえず、結芽ちゃん探しに行ってみるから、櫻井は大学に…って」

また、あの道を選んでしまっていたらー…



「櫻井!!!」


そう考えたら、身体が動き出していた。


「待て!!」


圭吾くんが大声で止める言葉も、無視してー…


カフェから飛び出した。






ー……



「はぁ…はぁ…はぁ…」


陽が高くなってきたためか、朝よりも暑く感じる。


走って汗だくになって、結芽ちゃんを探す。



最後に見た結芽ちゃんの目ー…



そして、SNSに拡散されてしまった画像を見てしまった結芽ちゃんの行動を考えるとー…



選んでしまうのは、最悪の道。




「どこにいるの…」


最近出会ったばかりの、名前しか知らない女の子が居そうな場所なんかわかるはずがない。


私が知っているのは、最初に出会った場所ー…






カンカンカンー…





踏切の近くまで来ると、警報音が聞こえる。



そこには、朝はいなかった人の姿がー…







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