青色の輝き
文化祭と恋色
白石は宣言通り、隠すのをやめたらしく、夏休みが明けた時には、全身のアザが消えたのかノーメイクになり、



名字も『仲井』に戻っていた。



白石いわく、もとの、父方のおばあちゃんと一緒に暮らすことになったらしい。



暴力親父とは縁を切って、今はおばあちゃんの家で、安心して、暮らしてるらしい。



そして、俺と白石の、仲井の関係は全く変わらない。



どころか、連絡先を知らないから、あの祭りの日以来、喋る事もなかった。




夏休み明けの課題テストの結果で、名字が変わったことを知っただけだ。




「このままじゃ、ダメだよなぁ…」




俺は教室の机に突っ伏して、こぼす。




「なになに?恋煩い?」




光瑠は俺のことをニヤニヤと見てるし、なんなら、クラス中に見られている。




「うっせーよ」




「礼央変わったよなぁ。丸くなったっていうか。



前みたいに笑うようになったし、バスケももっかい始めんだろ?」




「…あぁ」
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