俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



それから黙々と…とはいかねぇけど、こいつらとがっちゃがちゃに飾りつけを壊し、頑張ってつくった看板も細かくぼろぼろにし、ゴミ箱に使っていた段ボール箱に詰めていった。

飾りつけを全部撤去し、机といすをいつものところに置いて、最後に教卓をいつものところにおけば


「おっしゃ、終わり!」


すっかりこのクラスも元通りだ。


「って、ここにまだゴミが残ってるんですけどー」

「え!さっき持ってたんじゃねーの!?」

「持ってき忘れたやつじゃん?
いいよ、俺遅れてきたし、俺持ってくよ」

「え!碧翔超いいやつ!!本当に碧翔かよ!」

「お前らそれどういう意味だ!!
ったく…」


教室の隅に転がっていた、ゴミ袋3つ。
ってか3つも持ってき忘れるってなんなんだよ…
このゴミどんだけ存在感消してたんだよ…


「もうこれで全部だなー?」

「あ、碧翔待って」


俺がゴミ袋を持って教室を出ようとしたら、今度は涼すけが俺を止めた。



「んー?まだあんの?」

「1個持つよ」

「え、別にいいけど」

「はぁ?せっかく言ってやってんだから大人しく持たせればいいの!
ほら、行くよ!」


涼すけはそう言って、俺の手からゴミ袋をひとつ取った。


「…はいはい、サンキュ」


ま、涼すけはこういうの、助けるタイプだもんな。
いつでも誰にでも優しくてさ。


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