キミに好きって言えなくて。



でも、綾瀬は私の言葉に頷いて、



「そーだな。回るか。一緒に」



と言ってくれた。



それから、ふたりで色んなところを回って、



私は嘘の笑顔を振りまいた。



困らせたくないし、今日の後夜祭の邪魔なんて、もっとしたくないから。



こんな風に意地悪で、でもすごく優しい綾瀬のことが、本当に大好きだから。



そして、後夜祭の時間が近づいて、私は綾瀬と分かれた。



分かれた瞬間、今まで我慢してた涙がこぼれ落ちて、止まらなくなった。



もし、綾瀬が大事にしたい子と結ばれちゃったら、私は笑顔で「おめでとう」って言ってあげられるかな。



ううん。そんなこと絶対無理。



だって、ずっと好きだったから。綾瀬のこと。





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