エンジェルベイベー
佐々木さんが帰った後、私は大急ぎで帰る支度をした。
肩に担いだスクールバックからは、クマさんのが逆さになって、ぶら下がっていた。
「あの、私これで帰ります!お疲れ様でした。それと、コーヒー豆分けていただいてありがとうございました。」
店長はライトを取り付けていた。
「今日もありがとう。りりかちゃん、くれぐれも気をつけて帰ってくれよ。」
店長は足に線を絡めながら心配そうに玄関まで出て来てくれた。
「ごめんよ。また送って行くからね。」
店長は申し訳なさそうに、この後の用事を説明した。
チリンと扉を閉めた。
お店外はすっかり夕方になっていた。
空は赤色で、なんとなく恋しさを感じた。
私は暗闇が苦手だった。
光のある場所が落ち着くからだ。
よし。走って帰るぞ。
私は自転車も苦手だった。
ローファーに足を入れると俄然やる気が出てきた。
私は全力で変な走り方をしながら家に向かった。