エンジェルベイベー



佐々木さんが帰った後、私は大急ぎで帰る支度をした。


肩に担いだスクールバックからは、クマさんのが逆さになって、ぶら下がっていた。



「あの、私これで帰ります!お疲れ様でした。それと、コーヒー豆分けていただいてありがとうございました。」



店長はライトを取り付けていた。




「今日もありがとう。りりかちゃん、くれぐれも気をつけて帰ってくれよ。」



店長は足に線を絡めながら心配そうに玄関まで出て来てくれた。


「ごめんよ。また送って行くからね。」


店長は申し訳なさそうに、この後の用事を説明した。




チリンと扉を閉めた。


お店外はすっかり夕方になっていた。



空は赤色で、なんとなく恋しさを感じた。




私は暗闇が苦手だった。



光のある場所が落ち着くからだ。





よし。走って帰るぞ。


私は自転車も苦手だった。




ローファーに足を入れると俄然やる気が出てきた。




私は全力で変な走り方をしながら家に向かった。



< 11 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop