ちゃんと伝えられたら
「そこまで言わないとあなたは篠田の事を…、志保の事を諦めてくれないようですので。この事は仕事上で支障があるといけないので、口外はしていません。それは俺と志保との了解事項です。」

私がちゃんと寺本さんをあしらえなかったから、坂口さんにこんな事を言わせてしまった。

私の表情が明らかにこわばる。

「志保があなたに対する態度に困っています。もう限界かもしれない。だから分かってもらえないですか?」

私は胸の前でぎゅっと手を組んで、目をつぶる。

すると寺本さんの笑い声が聞こえる。

「寺本さん?」

私は視線を寺本さんに向ける。

「やっと言ってくれましたね。」

そして寺本さんはニヤッと笑って坂口さんを見る。

「でもそんな事はうすうす感じていました。それぐらい篠田さんの事を気にかけて見ていたんですからね。だから俺は引くつもりはありません。篠田さんの気持ちを変える努力をさせてもらいますよ。」

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