ちゃんと伝えられたら
私は涙目で坂口さんを睨む。

「断りのラインにがっかりして、その後スマホを見なかっただけです。既読にもならなかったんだから、それぐらい分かるでしょう。」

もう嫌だ。

私は窓の方を見る。

これ以上みにくい姿を坂口さんに見せたくもないし、逆にそんな坂口さんも見たくない。

私達はどちらともなく黙り込む。

「志保…。」

坂口さんが私の下の名前を呼ぶ。

こんな時でなければ、すごく嬉しいはずなのに…。

「お前とこれ以上こんな状態で仕事は続けられない…。」

そうだよね…、私は沢野さんの横のあのデスクに戻るのみだ。

坂口さんがこのプロジェクトを離れられないのは分かっている。

せっかく仕事の楽しさが分かって来たのに…。

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