ちゃんと伝えられたら
少しほっとする瞬間が私に欲しかったからだ。

「生活に慣れたら容赦しないからな。」

少し意地悪な綾人さんの言葉にどぎまぎする。

「明日も会社に行かなきゃいけないですし。」

「ああ、志保と居ると、時間が過ぎるのは早いな。」

綾人さんはぼやいている。

そして綾人さんはそっと私の手を握った。

「寝室に案内しよう。」

ああ…。もちろん…。

「寝室は一緒ですよね?」

私は何となく聞いてみる。

「別々の部屋で寝るつもりだったのか?」

綾人さんの驚いた顔に、私は圧倒された。

「あっ…、そういう訳でなくて…、えっと…。」

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