幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
っ……。
ドクッと……心臓が強く音を立てた。
あの日と同じ
甘くて、くどい
香水の匂いがした……。
一気に、苦しさが胸の中を支配した。
そして、近づいてきた榛名くんをとっさに押し返していた。
「……どーかした?」
その声に反応することができない。
顔も合わせたくなくて、プイッと横にそらした。
そんなわたしの様子を見て、榛名くんが両手でわたしの頬を挟んできて、無理やり目を合わせてくる。
「……なんでそんな泣きそーなの?」
うそ……っ。
わたし泣きそうな顔してるの……?
胸の苦しさが、表情に出てしまっていることに気づかなかった。
「べ、別に……っ、なんでもない……っ」
強がって言い返すと、榛名くんは顔を歪めた。
「言いたいことあるなら、はっきり言えばいーじゃん」