御曹司は眠り姫に愛を囁く
部屋は5LDK。
インテリアも家具もすべてシックな色合いで統一され、重厚感が漂っていた。

リフォームなんてしなくても全く綺麗な部屋。

「この部屋をリフォームするんですか?このままでも、十分住めますよ。椎名さん」

「まぁ、そうなんだけど・・・家族が増えるから・・・」

「え、あ・・・」

椎名さんと奥様の間に子供が生まれるのね・・・


「奥の手前の部屋は子供部屋にするんだっけ?」

「ああ」


「今は気分悪くて、実家に帰っているから…もう一度確認してからでいいか?陸翔」

「構わないよ」

「とりあえず・・・写真だけ撮らせて貰うよ」

「頼む。まずはリビングから・・・」

須藤さんはタブレットでリビングとキッチンの撮影を始める。

「俺は奥の書斎で仕事してるから・・・何かあれば呼んでくれ」

「ああ」

椎名さんは私と須藤さんをリビングに残して、書斎にこもってしまった。



< 62 / 171 >

この作品をシェア

pagetop