遠距離の彼 と 近距離の同期
「結、俺のマンションに引っ越して
来たんですよ。
かわいいでしょ!?」

天はにこにこと満面の笑みを浮かべて言った。

私は恥ずかしくて、いたたまれなくて、また顔を上げられなくなった。

「へぇー、伊藤、やるなぁ。
小川、それ、いつ知ったんだ?」

「昨日です。
家まで送ろうと思ってついてったら、俺の
マンションだったから、びっくりですよ。」

「へぇー」

と春山さんは、ニヤニヤと笑ってる。

「小川、愛されてんなぁ。
良かったな。」

「はい!」

あぁ…
これで明日から、また冷やかされる…


・:*:・:・:・:*:・

私たちは電車で家へと帰った。

202号室の前。

天が握った手に力を込めた。
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