遠距離の彼 と 近距離の同期
「人の体重、勝手に当てないでよ!
女の体重、推測するなんて、最低ね。」

と私が怒ると、

「持ったら分かるんだから、しゃーねぇじゃん。」

と開き直られた。

だから、私は、ぷいっと無視して、勝手に歩き出す。

天なんか、もう知らない!!

「あ、おい、待てよ!」

天が慌てて追いかけてくる。

「ごめん。悪かった。
なぁ、機嫌直せよ。」

それでも無視して、スタスタ歩いていると、

「結!」

と呼ばれた。

結? なんで名前?
私は思わず、足を止めて振り返る。

「結、行くな。」

天が、後ろから抱きついてきた。

って言っても、身長差がありすぎて、肩に肘を置いたついでに腕が前に回っただけ…な感じだけど。
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