おはようからおやすみを笑顔で。
「けっ、結婚っ⁉︎」

驚いて、目を見開いて大声を出してしまう。


付き合いを始めてからはまだ数ヶ月。まさかこんなに早いプロポーズをされるとは思っていなかった。


それでも、もちろん嬉しい。なににもかえがたいくらいの幸せだ。


少し早すぎるくらいのプロポーズも、驚きながらも意外にすんなり受け止めている自分がいる。
それはきっと、恋人としてのお付き合いはつい最近だけれど、ずっと昔から知っている存在だからかもしれない。


それに……さっきまでの怖い顔とか、謎の深呼吸の意味がわかった。
斉野くん、緊張してくれていたんだ……。

いつもクールな斉野くんがあんなふうに緊張するなんて。
あまりに怖い顔をしていたから驚いてしまったけれど、真相がわかったら急に彼のことがかわいく思えて、つい顔が綻ぶ。



「凄いね、このバラの花束……何本あるの?」

思わずそう尋ねると「99本」と答えられる。
生涯で、99本ものバラの花束をもらえる日が来るなんて夢にも思っていなかった。
でも、なんで百本じゃなくて99本なんだろう?


「ちゃんと意味があるんだよ」

私の心を見透かしたかのように、斉野くんが疑問に答えてくれる。


99本のバラの花束の意味。それは……



「〝ずっと好きでした〟」
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