神様には成れない。


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色々とトラブルはあったけれど、仕切り直してからは最初に言っていた通りに出来る限り施設内を回った。


「話しに聞いてたけど広いし何でもあるし……すっかり真っ暗だね。一日遊んじゃった」


外に出て見上げれば空は真っ暗だ。

そうは言っても街中ではあるので目線を下してしまえば、爛々とした灯りばかりが目に入ってくる。まだまだ眠りはしないと主張するように目に突き刺さってくる。


「殆ど歩いてたのに瀬戸さんは元気だねぇ」


ゆったりと歩く私の半歩後ろを歩く彼は感心している様子だった。


「でも、淵くんが定期的に休憩しようって言ってくれたし。そう言えば途中で食べたケーキ美味しかったね!……って、あ、もしかして淵くん疲れてる?」

「んーーん。そう言う訳じゃないけど、ずーっとテンション変わんないから凄いなって」


彼だって、私が入りたいショップに付いてきてくれたり、水族館で一つの水槽に食いつくようにのんびりと見ていても嫌な顔一つ見せなかった。

そう言う意味では同じ筈だ。先に言ったように単に元気だと言いたいのだろうか。

私の場合歩く事を苦に感じたりしないので元気でいられるのだが、それ以上に心がずっとふわふわとしていて温かかったからだろう。


「私、実は男の子とこう言う所来た事なかったから少しだけ不安だったんだけど、そんなの気にする必要ないくらい楽しかったから嬉しくて」

「そっか、それは良かった」

「うん。だから今日はありがとう。淵くん」


素直な感想を述べれば、彼は少し微笑んで視線を私の後方上部に向けた。


「ねぇ、最後にあれ乗ろ」


この複合施設の目印でもある、大きな観覧車。


「いいの?」

「いいよ。それにほら、最初に瀬戸さん観覧車見て喜んでたし……デートの最後にこれってベタだけどね」


クスクスと笑いながらそんな事を言い、一歩踏み出して私の先を歩き出した。



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