神様には成れない。



考えてみれば、確かに友達の話などはした事はない。

それは単に共通の友人がいないからであり、話の主と言えばバイトの事だったりテレビの話だったり大学の課題がどうだのの話だったりだからである。


「単に話す機会がなかっただけだよ」

「そうだろうけど、友達多そうなのに友達の話とか全くしてなかったから」

「そう言う淵くんだって、友達が多そ……多い?」


ここ数日で知り得た彼の情報を並べて言い淀んでしまう。

間違いなく好かれる人種ではあるとは思うのだが、彼自身が人と距離を置こうとしているようにも見えて、それが疑問となるのだ。


「あはは!疑問にされるとは思わなかったけど、多分人並みにはいるよ」


盛大に笑いながら疑問に答えてくれる。


「佐伯だって俺の事ダシに使うけど、基本的にはいいやつだからね。あー……何だろ、何となく瀬戸さんに似てるのかもしれない」

「……それ、京ちゃんにも同じ事言われた」


流石に一日に二回も二人に言われてしまうのは困惑せざるを得ない。


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