俺様王子が恋をした
「先輩のご両親て何されてるんですか…?
 てゆうかご在宅ですか!?
 そしたら挨拶しないと…
 あ、でもこんなよれよれの制服に
 こんな大荷物じゃ失礼ですよね…」

私としたことが、
どうせ来ることになるなら
手土産の一つくらい買ってくるべきだったよね…

ダメな彼女だ…

「親は今いないから大丈夫。
 てかここ最近顔すら見てない。
 忙しい人だからね。
 父親がうちの学校の理事長で
 母親は父親が持ってる会社の社長やってるよ。」

1人落ち込んでた私の耳に
しっかりと聞こえた。
理事長に社長…

それって…

「先輩ってお坊ちゃまだったんですか!?」

あ、まずい
大きな声出しすぎてめっちゃ
響いちゃった…

「うるさい。お坊ちゃまって柄じゃねーよ。」

確かに。と納得したけど

「いずれはどっちか継ぐとか話でしょうか…?」

って事だよね?先輩兄弟いないし…

「どーだろーなー。知らね。」

それだけ言って
それ以上は質問に答えてくれなかった。
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