Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~


 早番の仕事を終え、雨宮の車で帰宅した千紗子が、夕飯の準備の為にキッチンに立っていると、スーツから普段着に着替えた雨宮がやってきた。

 「お弁当すごく美味かったよ。ありがとう。」

 そう言いながら雨宮が差し出したのは使い捨てのランチパック。
 今朝千紗子がお弁当箱の代わりにおにぎりやおかずを詰めて渡したものだ。
 それを受け取りながら、千紗子の頭には昼間の一幕が鮮やかに甦った。

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 早番の千紗子が昼休憩に入ろうとした時、検索端末機の前で何やら悩んでいる小学生の女の子がいた。

 千紗子が声をかけると、思った通りその子は端末機の使い方で悩んでいたらしく、使い方を説明するとすんなりとそれを理解してくれた。

 けれど、彼女が求めていることの合う蔵書になかなか当たらない。

 話を聞きながら、キーワードの入れ方を教えたり、違う角度から検索してみたりするのを手伝っているうちに、すっかり昼休憩に入るのが遅れてしまったのだ。

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