Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~
背筋を冷たい汗が伝う。
そんな千紗子の様子など目にも入らない先輩たちは、キャーキャーと会話を続ける。
「手作りだったよね!?」
「うん。私の所からは中身が少し見えたよ。おにぎりと玉子焼きがあった!」
「あ~っ、ショック!!雨宮さん、やっぱり彼女がいるんだ~っ!」
そう言った一人はテーブルに突っ伏してしまう。
「仕方ないわよ、あんなに素敵な人に恋人がいないわけないわよ。」
「でも、今まで手作り弁当なんて持って来たことなかったわよっ!」
突っ伏した先輩がそのまま悲嘆の声を漏らす。
「そう言えば、そんなこと他の子からも聞いたことないわ。もしかして、結婚間近で同棲でも始めたとか?」
「いや~っ!もっとサイアクっ!!」
耳に流れ込んでくるその会話に、千紗子の体は震えあがる。
千紗子は開きかけていたお弁当の包みをそれ以上開くことが出来ずに、用もない携帯を取り出して、画面を見続けた。