Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~

 
 アンダーウェアを扱うショップで何点かの下着を手早く買った後、その隣にあったショップでカーデガンやカットソーも数枚買った。組み合わせたら少ない枚数でも数日間何とか着まわせるだろう。
 
 千紗子が腕時計を見ると、まだ約束の時間まで十五分ほど残っていた。

 早めにコーヒーショップに行って何か飲みながらのんびりと待っていようかと思ったけれど、この近くに書店が入っているのを思い出した千紗子は、そこに寄ってから待ち合わせの場所に向かうことにした。

 図書館で働く千紗子は書店も好きだ。そもそも『読み物』という類のものが好きなのだ。
 書店に並ぶ新しい本や話題の書籍は、『図書館に置きたいな』と思うし、積んである本を紹介したポップを見るのも参考になる。
 もちろん読んでみたいと思える本を見付けるとついつい買ってしまうことも多々ある。

 今の千紗子は気持ちが塞いでいるから長い小説を読む気力は湧いてこないが、本に囲まれてそれを眺めるだけでも気晴らしになるかと思って、書店に向かった。
< 77 / 318 >

この作品をシェア

pagetop