俺たちは夜に舞う蝶らしい




「さて。
洗いざらい吐いてもらうよ。」


「凛音さんこわーい。」


「ふざけてると殴るよ。」




凛音の言葉に少しふざけて返した澪に、凛音はかなり本気で返す。

真っ直ぐなその声に澪はクスリと笑う。




「じゃあまずは、この話をするためにゲストを呼ぼうか。」




カウンターに座り、優雅に足を組む澪。

‥‥‥‥‥‥高校生には見えないね。



「「ゲスト?」」




凛音と翼が首をかしげる。

俺は何のことか分かっているし、そのゲストを連れてきたのは澪だから俺たちはその様子を見て笑う。




「もういいですよ」




澪のその言葉に反応したかのようにbarの扉が開かれる。

そこにいたのは、零さんに汐。
そして‥‥‥‥‥‥




「父さん、母さん‥‥っ」
「‥‥ボス?」



「久しぶりね、翼。」
「翼、凛音。元気そうでよかった」




柔らかく微笑む未羽さんに、穏やかな空気の昭美さん。


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