略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~

 匠海とは“あの日”とその翌日のクリスマスイブを一緒に過ごしてからは会っていない。

 とは言っても、まだ今日は木曜日。

 2日続けて会った日から、3日しか経っていない。

 それなのに、美郷は匠海に会いたくてしかたないと思っていた。

 イブの日も、いつもと同じように匠海のマンションで過ごした。

 少し違っていたのは、匠海と美郷の距離感だ。

 想いを通わせ合い、大人の男女の契を交わしたふたりには、それまでにはなかった心の近さがあった。

 さすがに美郷の身体を気遣ってくれた匠海。

 優しく抱きしめるだけで、あとは口唇が腫れるほどのキスを美郷に施した。

 一輪の真っ赤な薔薇のレプリカをクリスマスプレゼントとして用意してくれていて、その薔薇の花びらに金の刺繍で書かれていた英語の言葉を美郷の目の前で言ってくれた。


――――『愛してるよ、美郷』
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