略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
図星だった。
だから、酷く胸が震えた。
私、匠海さんとの時間、無くしたくないって思ってる……。
真っ赤に染まる顔を掌で覆う。
視界の端に見えた釣書に、酷い罪悪感を覚えた。
『少なくとも、美郷ちゃんが俺と話すことを嫌がってるようには思えなかったけど』
なぜ匠海は、美郷の心の中をずばずばと言い当ててくるのだろう。
優しく変わった声音に、匠海は怒っているわけでも美郷を責めている訳でもないとわかり、胸が熱くなった。
「匠海さん……」
『美郷ちゃん、今から会いに行っていい?』
「え!?」
『今、美郷ちゃんがどんな顔してるのか、見たい』
「で、でも、もう遅いし……っ」
『美郷ちゃんがいいのであれば、俺はすぐに会いに行けるよ』
匠海がどんな顔でそれを言ってるのか、知りたかった。
きっと柔らかな微笑みで、美郷を見つめてくれるような気がした。
簡単に想像出来るほど、匠海との距離が近いことに、美郷の胸はどきどきと脈を急かされていた。