【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
その後、初めに作ってもらった一杯が気に入り、何杯かおかわりをお願いしていた。
居酒屋から一旦休んで落ち着いていた酔いも次第に回りはじめ、お酒を作るバーテンダーさんにも気さくに話しかける。
かなり飲んだせいかトイレが近く、お手洗いに立ち元の席に戻ってきた時だった。
飲んでいたものとは違うカクテルが新たに置かれている。
華奢な背の高いカクテルグラスに入るのは黒っぽいお酒。
その上には白い泡のようなものが浮かび、グラスの上にはシルバーのピンに刺さったレッドチェリーが載っている。
「こちら、エンジェルズ・キッスです」
「え……?」
「あちらのお客様から」
バーテンダーさんが示した手の先に目を向ける。
私が掛けるカーブを描いたカウンターの先、いつの間にか男性が一人腰掛けていた。
私が気付かなかっただけで、初めから座っていたのだろうか?
突然のことに席の前で突っ立っていると、私の視線に気付いたように、彼の顔が不意にこちらを向いた。