【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
「んー……一回で行けるかな」
今日も関東医科大学附属病院へと訪れ、駐車した軽自動車のラゲッジスペースを全開に、サンプルや商品の箱と睨めっこ。
今日は〝あの〟脳神経外科にはご用はないけど、神経内科、麻酔科、産婦人科、小児科、薬剤部と、伺う先が多い。
ドクターに指定された時間に訪問するから、早め早めの行動は絶対だ。
両手にいつものファイルと手帳、それに加えて商品関連の箱類を抱え、慎重にトランクを閉める。
足元は見えないけど、なんとか一回で抱えて行けそうだ。
今日は雨じゃなくて助かったと思いながらも、前髪の内側はしっとりと汗ばんでくる。
日差しは今日も容赦ない。
抱える荷物が多いから、正面玄関は避け、他にも数カ所ある別の入り口へと向かっていく。
自動ドアが見えてきて、ホッとした時だった。
その前のにある十数段ほどの階段を上がっていたところ、突如ガクッと体勢を崩し、抱える荷物ごとそこに倒れこんだ。