【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
「いったぁ……」
階段上に散らばってしまった荷物を慌ててかき集める。
ちょうど周囲には患者さんなどの姿はなく、目立つ場所じゃなくて良かったと安堵した。
どうやら段差に脛をぶつけたらしく、右足が思うように動かせない。
弁慶の打ち所、怪我すると痛い場所だ。
手をついたまま身体を捻って痛みの場所を確認すると、やっぱり右足の脛から血が滲んでいる。
ストッキングも破れてしまっていた。
その先の足元を見ると、階段の段差の上に小石が落ちているのが見える。
運悪くその上に足を載せてしまい、バランスを崩して転倒したのだ。
もう、ほんと最悪……。
やっぱり横着しないで分けて荷物を運べばよかった。
そうすれば足元に注意もできたし、石が落ちてても避けることができたのに。
「何やってんだ?」
そんな後悔に苛まれていた時だった。
上の方からあっけらかんとした声がかけられた。