【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
「でも、仕事は噂通りバリバリみたいだったな。周りにどんどん指示出してさ。あんなの見たら、私、脳外に配属されなくて良かったーって思っちゃったもん」
そう語った芽衣子ちゃんは、「絶対使えないって言われちゃう」なんて苦笑を浮かべた。
「あ、噂をすれば、市來先生」
「えっ?」
私が向かおうとしていた先の通路の奥から、市來先生が姿を現した。
こっちには気付かず、近付いてくる。
「あれ、外出なのかな? スーツだ」
「ほんとだ……」
「あ、足止めしてごめんね! 行って行って」
芽衣子ちゃんにトンと腕を叩かれる。
「うん、じゃあまた」と言ったところで、市來先生が通りがかった年配の患者さんと立ち話をし始めた。
ここからじゃ何を話しているかわからないけど、患者さんも市來先生も朗らかな表情。
少しの間見ていると、患者さんが引いて歩いてきた点滴の調子を確認しだす。
どうやら、患者さんに何か頼まれた様子だ。