Summer breeze~真夏の風に、恋焦がれ
 後ろ髪を引かれるけれど、私は思い切って再び階段を駆け上がる。

 そしてホームのベンチに座りバッグの中から本を取り出した。
 図書館から借りてきた先生が薦めてくれた本。



 私は本を胸に抱き締め、呟く。



「先生…



好き」



 先生と私は教師と生徒。

 この関係を崩してしまったら逢いに行くことも出来なくなってしまいそうで。

 だから絶対絶対先生には言えないけれど、でもこれが今の私の本当の気持ち。



 今どうしようもなく先生が好き─



 ホームを熱い風が吹き、ワンピースをはためかす。



 それはどこか貴方に熱せられて焦がされた私の想いのような風。



 いつか貴方に、この風が届けられる日が来るのかな?

 来たらいいな…



 私はもう一度風の中に呟く。



「先生…



大好き」




 《Summer breeze~真夏の風に、恋焦がれ  ─終─》
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