王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
エミリーの薬化学知識に目を剥いた。しかしまさか、エミリーの持ちうる知識はそれだけに留まらなかった。
「エミリーが……」
俺は驚きに言葉を失くしていた。
「……ああもう、私の馬鹿っ!」
目の前のアイリーンが雄叫びを上げて円卓に突っ伏したかと思えば、綺麗に結い上げた髪をわしわしと掻きむしる。
その様子を見るに、追及して口を割らせた事に、少しばかり罪悪感が募る。
「痴漢撃退スプレーの一件で殿下が訪ねてきて、発案者だと伝えたって聞いていたから、つい全部話しているのかと思ってしまったのよ……。とは言え、一度口にした言葉は戻ってきやしません。だからこの件は、後でエミリーに一言一句漏れなく報告して、私が軽はずみに口を割った事を誠心誠意謝罪しますわ」