王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
妹さんの発作は既に落ち着いていたが、大きな発作で消耗が激しかったのだろう、妹さんはぐったりとした様子で眠っていた。
「薬の服用は明日の朝からにしよう」
私はミハルに向かって声をひそめた。
「起こして薬、飲ませなくていいのか?」
「眠りを妨げてまで飲ませるものじゃないよ。眠れているなら、それが体力回復に一番いいから」
私の言葉に、ミハルも納得した様子で頷いた。
私達は眠りを妨げぬよう、そっと寝室を後にした。
「なぁエミリー、これから薬を調合するのか? もし俺に手伝える事があれば、やらせてくれ」
「ありがとう。それじゃあまず、出来るだけ直射日光を避けた部屋を一室使わせてもらえる?」