王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~


 アイリーン商会が融通する薬……。その出どころは、エミリーだ。

 今更驚く事はない。それでもやはり、エミリーの偉大な功績に感服せずにはいられなかった。

「……そうか。アギレス、これ以上特定に労を掛ける必要はない。今は兵士を特定するよりも、その薬屋を一刻も早く摘発し、これ以上の被害を拡大させない事が重要だからな」

 それに、嘆願してきたのがどの兵士の家庭というのは、さして意味のある事ではない。我が第三師団の兵士、全員が等しく、俺にとっては身内も同然であるからだ。

「ええ。それでフレデリック殿、儂が調べさせた部下らは内情を掴みこそしたが、物証を持ちかえるには至っておりませんのじゃ」

 物証がなければ、摘発には動けない。

 けれど手紙を受け取って数日の間にこれだけの内情を得るなど、なかなか出来る事ではない。



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