王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~


「じゅ、十一歳になります」

 この手紙の送り主は、軍所属の家族に打ち明けず、密かにアギレスを頼った。
 ならばケリの付かぬ状況で、俺から安易に明かす事は避けるべき。

 ……しかし、後からだろうがしっかりとカタが付けば、その順番はなんら問題ではない!

「ミハル、これは其方の妹の筆か?」
「っ!? はっ、はいっ!!」

 俺がバッと差し出した手紙に、ミハルは目を丸くした。そうして食い入るように手紙を眺めたミハルは、驚愕の表情で頷いた。

 ……まさか、こんなに身近なところに手紙の差出人の兄がいようとは!

 ミハルは若く、いまだ粗さはあるが、第三師団の中でも五本の指に入る精鋭。これから先経験を重ねれば、ミハルが第三師団になくてはならない存在に成長を遂げるであろう事は、想像に難くない。



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