王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
立つ瀬がないと口では言いながら、フレデリック様の表情は晴れ晴れとした明るいもの。
高らかな笑い声も、同様に明るい。
副師団長以下面々は、そんなフレデリック様をなんとも言えない表情で見つめていた。
気さくというか、なんというか……。
組織で人を従える立場にありながら、フレデリック様という人は、なかなかに柔軟な思考の持ち主のようだ。
この時、私はフレデリック様という人を、なんとも不思議な思いで見つめていた。
「それでエミリー、噴出した薬物の成分を教えてくれないか?」
ひとしきり笑った後で、フレデリック様は笑みを収め、真剣な面持ちで切り出した。