担当の営業社員は傲慢でした。【短編】
「だってセールしてたんだもん」

さりげなく腕を絡めるとするりと逃げられた。

「人、見てるだろ」

「……そだね」

前はそんなこと、気にしてなかったのに。

武に並んで歩き出す。
荷物だって、いつの間にか持ってくれなくなった。
ただの慣れ……だよね。


前から気になってたダイニングバーに入る。
ここは地ビールを出してる上に食事もおいしいから、ついついお酒が進む。
気持ちよく酔いがまわってくると、出てくるのは仕事の愚痴。

「もう、昨日結局帰ったの、十時過ぎてたんだよ」

「ふーん」

「課長に掛け合っても、取り合ってくれないし」

「へー」
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