恋人未満のこじらせ愛
よし、電話から戻ってきたらさっさと帰ろう。
帰るように仕向けよう。


と、決めたのは良かった。
しかし、五分経てども戻ってこない。

江浪さんから電話が来るってことは、よっぽどうちの部が何かをしでかしたんじゃないだろうか。
あの人一応結構偉い人だし…はっきりとした肩書きないけど部長より権力あったし、そんなに直々に連絡が来ることなんて……て、ただのプライベートな用なのか?
いや、くだらない用なら電話じゃなくても………


ぐるぐる考えていたが、ようやく智也さんが帰ってくる。


「長かったですね、何だったんですか?」

「明日会社に来いって」

「え……。何かあったとか…?」

「いやただのミーティング。昨日やる予定がすっぽかされた。ついでに昼飯に寿司おごってもらう」

「すっぽかした?」

「『沙絵ちゃん寝込んでるからごめん!』つって定時きっかりに帰りやがった」

「……いいじゃないですか。羨ましい」
めちゃめちゃ伊藤さん愛されてる。羨ましい。
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