恋人未満のこじらせ愛
次々に会話が飛んでくるけれど、なんて答えればいいのかわからずに言葉が詰まってくる。
さすが、社内で一番とも言われている出世頭。
絶え間なく独身女性からのアタックを受けているという噂の人だ。



「はいみんなストップ!朝礼始めますよ」

部長の一声で、みんな一斉に起立する。

「みなさん噂になっていると思いますが、菅原さんが来週から移動になります。
 名残惜しいかと思いますが最後の一週間、みなさん一緒に頑張りましょう」

いまいち現実味がなかったけれど、部長の言葉で一気に『移動』ということが現実味を帯びてくる。

今週で最後の一週間。
二年半もの間お世話になったこの場所とも、お別れだ。


そしてこの一週間が終わると大村先輩…いや、大村課長と一緒に働く。


私は隠すことができるだろうか……いや、隠す必要はあるのか?

でも、世間的な私たちの関係はこうだ。



『カラダだけの関係』



それはきっと、世間的にはすごく後ろめたい関係だ。


どうしてこうなっちゃったかな、と思うこともあるけれど、なるべくしてこうなったと割り切る他はない。



朝礼が終わると、頭をサッと切り替えて、書類の山に手をつける。
五分もすると余計な雑念はなくなり、頭の中は仕事のことでいっぱいになっていた。
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