三途の川のお茶屋さん
「うむ。儂にも詳細は分らんのじゃが、どうにも落ち着かなくて来てしもうた。もしかすると、これから三途の川にお主の手に余る何かが起こるやもしれん」
けれど神威様の言葉に具体性はなく、随分と曖昧な物言いだった。
「現時点ではこれ以上ないほど川の流れも穏やかです。仮に不測の事態が起こっても、迅速に対処いたしますのでご心配には及びません」
俺の手に余る?
失礼と思いつつ、どうしても声が険を帯びる。
俺は、神威様に管理者としての適性を疑われているのだろうか? 要領を得ない神威様の物言いに、そんな邪推をした。
三途の川の管理者に就任してまだ十年。
神としては、己がまだ若輩である事も承知している。それでも俺の神通力、備えた知識技能を適正に評価された上での管理者任命と自負していた。