御曹司は恋の音色にとらわれる
次の日、朝7時。

起こされたのは、アラームの音でも、鳥の鳴き声でもなかった。

「ピンポーン」

インターホンを押す音がする。

拓はごそごそとベットから手を伸ばし、
インターホンにつながっている、電話を取った。

「お届け物でーす」

まったく悪気のない、爽やかな声が聞こえる。

「届け物?」

拓は、軽く衣服を身に着け、玄関へ向かう。

「あ、今から運び入れますね、お待ちください」

すると、薔薇が花瓶に生けらた形で、次々運びこまれ、
ダイニングスペースは、すっかり薔薇だらけになってしまった。
< 98 / 102 >

この作品をシェア

pagetop