社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
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会社に着き、俺だけ先に社長室にいると、ノックの音がした。

「どうぞ。」

と答えると、

「失礼します。」

と綺麗にお辞儀をして、のどかが入ってきた。

「総務担当者が不在でしたので、こちらに
連絡をいただけるようにお願いして参りました。
今まで秘書はいなかったそうですが、私は
何をさせていただけばいいでしょう?」

言葉遣いも姿勢も、できる女って感じがする。

「逆に、どんな事をしてくれるの?」

俺が聞くと、

「基本的には、スケジュール管理と雑務全般
です。出張時の手配、会議資料の作成、来客の
接遇、その他社長が社長業務を遂行する上で
必要だと思われる事全般です。」

と答えた。

「じゃあ、はい。」

俺は、タブレットを渡した。

「その中のスケジュールは、俺のとリンク
させてあるから、それで管理して。
で、そこの机使っていいから。」

俺は、面接の後、社長室にのどかの机と電話を入れさせておいた。

「社長と同室でいいんですか?」

同室『が』、いいんだ。

「その方が仕事を頼みやすいし、ここには
前室も設けてないから、下の総務のフロアに
いてもらうのもお互いやりにくいでしょ?」

「かしこまりました。
こちらで作業させていただきます。」
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