社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
下はどうしよう?

「修ちゃん、下は自分で着替えて。」

修ちゃんは、ベルトを外そうと手をお腹の所でカチャカチャやっているが、うまくはずせない。

仕方なく、私はベルトだけ、はずしてあげた。

修ちゃんがズボンを脱ぐと、スウェットの下を渡してあげる。

ふらつく修ちゃんを支えて、寝室に連れていった。

修ちゃんの寝室もダブルベッドだった。

布団をめくって、修ちゃんを寝かせる。

だけど、修ちゃんは私の手首を掴んで離してくれない。

「修ちゃん?
一応、洗面器とタオルを持ってくるから、
離して。」

私がそう声を掛けると、修ちゃんは手を離してくれた。

私はお風呂場に行き、洗面器とタオルを取ってきて、修ちゃんの枕元に置いた。

「のどか…」

修ちゃんが呼んだ。
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