大人になった私から子供の頃の私へ
「伊咲?落ち着いて聞いて欲しい。」

私は寝起きの働かない頭に響き渡る聖の落ち着いた声。












「庄司が…死んだ…」




「え…?なーにー?お酒飲み過ぎて寝てるって事?縁起でもない事言わないでよ聖怒るよ?」


「違う伊咲。落ち着いて聞いてくれ。」

「何よ?落ち着いてるわよ?何言ってるの?」

「もう一度言う。聖が死んだ。昨日バイクで電信柱に突っ込んだんだ…」

「嘘でしょ…聖何言ってるの?冗談でも「冗談だって!!!俺も言って欲しいよ」」

「5分後のニュース…庄司の事故の事放送するはずだ…飲み込めたら電話くれ…」

そう言って聖は電話を切った信じきれない私。
半分半分の気持ちだった。

唯一、庄司は免許を持っていなかった。
私がいる時は絶対にバイクに乗らなかった。
私が危ないからやめてと言うから…
だから私は庄司がケツに乗っているところしか見た事がない。
ただ、3日前に聖から庄司が後輩のバイク借りて乗ったって言うのを聞いて
危ないからやめなさいよ
と言った私に
笑顔でわかったよやめるよ。と言った庄司の顔が浮かんだ。


半信半疑な私…
何かのドッキリであってほしい。
そう願わずにはいられなかった。

ぴぴにテレビをつけてもらった。
お昼のニュースまであと3分。
ニュースでやらなければあいつらばかの冗談。
きっとやらない。いや、やらないでほしい。
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