決して結ばれることのない、赤い糸
「「ごちそうさまでした〜」」


バーでご飯をいただいたあと、鷹さんがコテージまで送ってくれた。


「大丈夫だとは思うけど、ちゃんと戸締りしてから寝ろよなっ」

「はい!おやすみなさい」

「おやすみ〜!」


夏場で日が長いとはいえ、もう夜の8時。

街灯も少ない海沿いの道は真っ暗だった。


鷹さんはわたしたちを送り届けると、自分のアパートへと帰っていった。


「鷹さんって、優しくてかっこよくて料理もうまくて、サイコーだね!そう思わない!?」


コテージの1階でみんなで寛いでいると、優奈がわたしたちに投げかけた。


「そうだね。初対面なのに、とってもよくしてもらって」
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