爽やかくんの為せるワザ




「……藍くん、私……藍くんのこと引いたりしないよ」




なんか、私ばっかり嬉しい気持ちにさせてもらってる。


私も……ちゃんと今の気持ちを藍くんに伝えたい。

藍くんに、少しでも本当に好きだって気持ちを伝えたい。




「藍くんから何されても……引かない自信ある。ていうかむしろ……なんでも嬉しい」




とんでもないことを言っている自覚はある。


でも、実際これが本音だし。

藍くんが引くかもしれない、なんて……考える暇はなかった。




「それくらい……藍くんのこと好きだよ」




藍くんに好きだって言ってもらえて、私は本当に嬉しかった。


だから私も、藍くんに真っ直ぐ伝えるんだ。




「……珠姫ちゃん」


「……はい」


「ごめん……俺もう我慢出来ないかも」




え。

と、声が出る間もなく。


気付けば隣に座っていた藍くんの顔が目の前に迫っていて。



そのまま藍くんは、私にキスをした。




「……」


「……」


「……」


「……珠姫ちゃんの口に、生クリーム付いてた」


「へっ?」


「甘い」




眩しいくらいの笑顔が目に焼き付く。

そんな藍くんの頬は、さっきより赤くなっていた。



……し、

心臓が破裂する……。



私今……藍くんと……

キスしました。


しました……!


しましたよね!?




「あ、甘い……んですね」


「……あはは、ごめん。俺なんか今めちゃくちゃ動揺してる」


「……どっ」



DOUYOU!?

藍くんが……動揺してるなんてっ。



やばい、それ聞いて今私めちゃくちゃ動揺してる。



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