爽やかくんの為せるワザ
「……」
一瞬きょとんとした藍くんは、私を見つめたままふっと優しく微笑む。
「俺も珠姫ちゃんのが欲しい」
そう言われた瞬間、私の顔はぼっと熱くなった。
な、何今の……。
ときめき過ぎて声が出ない。
藍くんは固まる私を見て「うん?」とにっこり笑顔で首を傾げた。
……もしかして、私を照れさせる為にわざと言った……?
やっぱり藍くんって実はSなの?
しかしそんな藍くんに更にドキドキしてしまう私は変態なのかもしれない。
「相変わらずお熱いね〜」
にやにやしながらこちらに来たのは村本さんだった。
私ははっとして村本さんに向き直る。
「村本さん!今日は呼んでくれてありがとう!」
「俺も、ありがとう村本」
「いーのいーの、あたしは藍くん達が幸せそうにしてるのが見れただけで満足なの。
藍くん、成瀬さんと付き合えて良かったね」
にこっと笑顔を見せる村本さんに、私は圧倒された。
なんて良い人なんだろうか。
さすが、ミスコン上位組……。
「……ありがとう。うん、良かったよ」
「うんうん。成瀬さんも良かったね!あたしは2人のこと応援してるから!」
「村本さん……!ほんとに、ありがとうっ」
じゃー楽しんでね!と村本さんは笑顔で言いながら友達の方へ戻って行った。
私達が気を遣わないようにしてくれたんだよね。
やっぱり桃ちゃんの友達は良い人ばっかりだ。