爽やかくんの為せるワザ
「花恋が他の男のものになってもいいんですかー」
口元に手を添えて俺を煽るように言う緒方。
思わずぐっと拳を握ってしまう。
「前は花恋チャンの笑った顔が見れるだけで満足って言ってたのになー」
緒方に便乗するように足立も俺を煽って来る。
「今では付き合いたいって素直に思えてるもんなー。相当成長したなって感心したんだけどなー」
「……っ」
「花恋ちゃん、あの可愛さだからめちゃくちゃモテるしなー」
カツもにやにやしながら参戦。
「北河と敬吾、明らかに前より仲良くなれてるのになぁ」
そして羽水も。
「ほら、たまも敬吾煽って」
「ええっ?……えっと……、
敬吾くんが言うほど、望みは薄くないと思うんだけどなぁ〜……」
なんと成瀬まで加わった。
俺は成瀬の言葉に「えっ」と思わず振り向く。
「それってまじか!?」
「う、うん。あんまり無責任なことは言えないけど、花恋ちゃんも敬吾くんみたいな楽しい人は素敵だって思ってる気がするし」
じ〜〜〜ん。
花恋ちゃんが……俺のことを素敵……って。