爽やかくんの為せるワザ





――「じゃ、じゃあ……デザインを決めていきたいんだけど……」



デザイン係の皆に注目されながら、私は震える声でなんとか話し出す。


桃ちゃんと沙羅ちゃんは数人で買い出しに出掛け、他の皆もそれぞれの作業に取り掛かっていた。



私達デザイン係は、実行委員の敬吾くんと美術部3人、他男女含め5人の計10人に決まっていて。

その皆が私の指示を今か今かと待ちわびている。



……うう、緊張するっ。




「成瀬緊張しまくりじゃん。全然俺手伝うよ?その為に緒方にこの係入れてもらったし」




あははっと笑いながら優しく声を掛けてくれたのは敬吾くんだった。

まるで救いの手を差し伸べてくれた天使のよう。



おお、敬吾くん……!




「あ、私達も美術部だしなんでも聞いて?コンテストで準優勝したこともある佐賀くんだっているし!」




にこっと笑ってくれたのは美術部の三田(みた)さんと黒沢(くろさわ)さん。

名前を挙げられた美術部である佐賀(さが)くんは、こちらを見てぺこっと頭を下げた。



へぇ、佐賀くんってそんなすごい人だったんだ……!

物静かでミステリアスな雰囲気が印象的だけど、
色白で顔は整ってるし、
すごく美人さんだと思う。

……あんまり周りは気付いてないらしいけど。


ちなみに桃ちゃん情報。




「ありがとう皆……!すっごく頼もしい!」


「俺が代わりに進行役するから、成瀬はリーダー役な!」




私の肩を叩いて胸を張る敬吾くんは、なんだかすごく嬉しそうだ。


リーダー役……具体的に何したらいいかイマイチ分かんないけど、頑張ろう!


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